新取引競争法が成立

国家立法議会は、2017 年3 月24 日、新取引競争法特別委員会の審議・勧告に基づき、仏暦2559 年(2017 年)取引競争法案を承認した。同法は、官報公布から90 日後の今年8 月か9 月に施行される予定である。

新法の要点

1. 同法施行日より270 日以内に、新取引競争委員会(Trade Competition Board)を設置。新委員会設置まで現取引競争委員会が存続。

2. 取引競争委員会は、新取引競争法に基づき、施行日より365 日以内に下位規則を公布する。なお、現行の仏暦2542 年(1999 年)取引競争法に基づく下位規則は(新法との矛盾がない限り)新法上の規則が公布されるまで効力を有する。

新法の重要な改正点

1. 取引競争委員会事務局(Office of the Trade Competition Commission) を独立機関とし、取引競争委員会の新組織構造・体制を導入。これらの組織の独立性を確保し、政財界の介入を低減することが目的である。

2. 取引競争委員会の権限がより広範に。例えば、審議・裁決権限、取引競争に関する公的政策について内閣及び政府機関へ提案する権限、行政罰の制定、紛争解決等に関する権限などが付与される。

3. 国営企業への適用免除範囲がより狭く。国家安全保障及び公益を目的とした、法律・閣議での決定を経た活動のみが免除対象となる。

4. 特別法で取引競争が規制されている特定分野(例:通信、エネルギー)は新取引競争法の適用対象外。

5. 同一支配下のグループ企業というコンセプトや課徴金減免制度(リニエンシー制度)と同等の和解制度の導入。

6. 結合規制の改正。大幅な競争低下をもたらす結合は、結合日より7 日以内の報告義務あり。また、独占状態を生ぜしめ、又は事業者を支配的地位足らしめる結合は、事前承認が義務付けられる。

7. 価格固定、入札談合、地域割当等の競合他社とのある種の共同行為(ハードコアカルテル)は、特別な規制の対象。支配・方針で関係を有する事業者間における行為については、(今後発表されるガイドラインにより)免除される可能性あり。

8. ハードコアカルテルでない共同行為については免除事項あり。例えば、支配・方針において関係を有する事業者間での行為や、効率向上や技術・経済促進を目的とする行為、又はフランチャイズ本部と加盟店の間の行為などについてである。

9. タイ国内で独占又は不当な取引制限をもたらし、経済及び消費者全体の利益に重大な影響を与える、国外事業者との契約を禁止する条項あり。

10. 刑事罰(懲役・罰金)及び行政罰(罰金)等により罰則強化。罰金は、違反を行った年の事業者の年間売上高の10パーセント。

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