雇用主による従業員向け安全トレーニングが義務化

仏暦2554 年(2011 年)職場安全・衛生・環境法は、タイにおける従業員の職場安全及び衛生に関する雇用主の法的義務を定めている。同法上の主要な義務の一つとして、雇用主は安全に関するトレーニングを実施しなければならない。罰則には懲役刑も含まれており、最近、経営者が処罰されるケースが増えている。

業務上の事故の多くは、職場に存在する危険とリスクを従業員に認識させるための適切な情報提供及びトレーニングを行うことで回避できる。同法では、雇用主には、業務に伴う潜在的なリスクを従業員に知らせ、適切な実行マニュアルを提供することが義務付けられている。更に、従業員向けの職場安全・衛生・環境に関するトレーニングを実施することも求められている。トレーニングの対象者は、経営者、職場長及び従業員全員とされている。また、新入社員の雇用時や配置転換、異動、設備変更時は、従業員に危険が及ぶ可能性があるため、業務開始前にトレーニングを実施しなければならない。

同法に基づく厚生・労働保護局告示に、トレーニングの基準、方法、カリキュラム、及び指導者の資格に関する詳細が定められている。トレーニングコースは、従業員のレベルによって内容や期間が異なる。例えば、管理職向けコースは、12 時間で、職場安全・衛生・環境管理、関連法令、職場安全制度及びその管理を含む3 科目を学習する。一般従業員や新入社員向けのコースは、6 時間で、職場安全・衛生・環境に関する知識や法規制などが含まれる。

また、告示には明記されていないものの、同トレーニングは物理的に実施しなければならないとみられる。担当官の意見では、オンライントレーニングは認めていないということである。

雇用主は、トレーニングを怠った場合、最大6 ヶ月の懲役刑、又は20 万バーツの罰金、又は両方の罰則が科せられる恐れがある。

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