AECの製品安全調査制度、医療機器業界の課題

AECの製品安全調査制度、医療機器業界の課題

20141121日、ASEAN加盟国全10ヶ国は、さらなる規制調和を目指し、ASEAN医療機器指令(ASEAN Medical Device Directive: AMDD)に調印した。タイ食品医薬品局(FDA)は、ASEAN経済共同体(AEC)成立に向け、AMDDの展開、貿易促進、消費者保護を推し進めるため、AMDDに合わせた2008年医療機器法及び関連告示の改正作業を進めている。

新要件

事業者にとって重大な関心事の一つは、AMDDが新たなに要求する市販後調査要件の一部を成す安全性報告制度であろう。全加盟国は、AMDDに基づき、安全性報告制度の導入、又はAMDDに合わせた法改正が求められる。タイの現行医療機器法第41(4)は、AMDDに類似した内容となっている。つまり、事業所登録者、ライセンス保持者、又は仕様通知者は、医療機器の誤動作や消費者への悪影響について、発生場所が国内か国外を問わず、FDAへ報告しなければならない。FDAは最近、事業者に対する安全性報告指針を起草した。同指針は、リスクレベルを問わず、体外で使用するデバイスを含め、医療機器法下の全ての医療機器に対して適用される。

新要件による報告内容には、タイ国内外で発生した有害事象(adverse event: AE)が含まれる。例えば、誤動作、医療機器の品質又は効率の低下などである。また、患者やその他個人に致命傷やトラウマを引き起こしうる、またはこれらに寄与しうる使用中の誤作動も有害事象である。これらの有害事象に加え、医療機器の不具合も報告対象とされる。不具合とは、誤動作、医療機器の品質又は効率の低下、誤解が招く結果、医療機器の設計不良、ラベル・添付文書・取扱説明書・販促資料の説明間違いや説明不足、又は使用中の誤作動等である。

また、タイ国内外での市場安全性是正措置(Field Safety Corrective Action: FSCA)についても報告しなければならない。FSCAは、医療機器使用時の致命的事故や深刻な危険を低減するため製品オーナーが定める対策である。対策は、是正措置と予防措置から構成されなければならない。これらの対策には、製品リコール、設計や製造工程の調整、商品ラベルや取扱説明書の修正、又は不具合品の交換もしくは破壊などが含まれる。

責任者

では、有害事象報告を行うのは誰か?答えは、すべての事業者である。つまり、製品オーナー、製造者、輸入者、販売者等である。商品登録ライセンスの有無は問わない。FDAへの報告期限は、問題の深刻度合いにより異なる。

FDAによると、有害事象とFSCAの告示案が20156月頃に完成する予定である。

 

Peerapan Tungsuwan
Partner
peerapan.tungsuwan@bakermckenzie.com


Prim Uditananda
Regulatory Affairs Manager
prim.uditananda@bakermckenzie.com